2012年

2012年、今年もよろしくお願いいたします。

昨年は十月半ばあたりから開店間際のラーメン店業務などの理由でブログをアップする回数がかなり少なくなりました。今年は頑張って書きたいと思っています。

昨年十二月には一年半ぶりにフィリピンのアポアイランドへダイビィング旅行に行ってきました。アポアイランドは昔から行きつけのダイブスポットで、ダイビィングサービスもローカルの友人がやっているショップにすべて任せての気楽な旅のはずでした。 ところがフィリピン到着の一日前にフィリピンの友人からメールが入り、何と彼の船が台風の波で岸に打ち寄せられかなりのダメージを受けてしまったとのこと。到着した次の日は、船からエンジンを取り出す作業を一日かけて手伝いました。次の日から他の船を手配してもらいダイビィングを楽しむことが出来ましたが、友人の船は修理に二ヶ月ほどかかるとのことでした。

今回のダイビィングでは何とジンベイサメを餌付けしているスポットに潜ることが出来ました。場所的にはセブ島の南の端にあたる場所で、アポアイランドのあるドマゲッティ(ネグロス島)からは船で2時間ほど離れたところです。

さて葉巻ですが、今回の旅行にはOlivaとPerdomoを持って行きました。旅の友として葉巻を選ぶ時、一番気にするのが旅先の気温と気候です。フィリピンのように暑く湿度が高い所ではきれいに燃えてくれるOロブストサイズの葉巻を中心に楽しむことにしています。

ワシントンDCと銃

先週末から学会の関係で、ワシントンDCで数日間過ごしました。今回の宿は、なんとレーガン大統領が銃で撃たれたホテル(Washington Hilton)でした。

ただ、このホテルが過去の大事件の現場だったということは、最終日にホテルから空港に向かうシャトルバスを待っている時に他の客から教えてもらうまでは全く知りませんでした。

宿泊中にホテルのテラスで(ちょうどレーガンが撃たれたゲートの上に位置します)、夜な夜な一杯$8のビールを片手に持参した葉巻を楽しんでいたのです。もしも事件のことを既に知っていたなら、多分、葉巻の味も変わっただろうと思います。

今回の学会は忙しかったので、最近完成したマーチンルーサーキングの記念石造を見に行く時間もありませんでした。考えてみればマーチンルーサーキング博士も銃で撃たれて他界してしまったのです。

銃とアメリカの歴史はいろんな意味で切っても切れないものがあります。これだけの人々が銃で撃たれたり殺されたりしても、一般市民が銃を持つ権利だけはアメリカ社会から消えることはないでしょう。

私自身も一時は銃に凝り、ワルサーP38、ルガーのライフル、12ゲージのショットガンなどを所有していた時期もあります。銃遊びは結構お金がかかるので、現在は銃の変わりに葉巻を集めています。

9-11

今日はアメリカ全土が喪にふけるNine Eleven(9月11日)でした。テレビもラジオもネットもすべて9-11の話題を取り上げていました。あの日、何をしていたかといった質問に人々がそれぞれ思いを込めて話しているパターンの放送が大半を占めており、私も自分なりに十年前の今日を思い出していました。

あの日はちょうど博士課程の学生として最後の年で、いつものように朝から二日酔いの頭痛を我慢しながら、コーヒーを片手にテレビに繰り返し流れる、飛行機がビルに突っ込んでいくシーンを、昔、子供の頃に見たゴジラか何かの映画のようだな、などと思いながらあまり気にもせずに見ていたのを思い出します。

その数日後、すべての飛行機の便が止まってしまった時、初めて苛立ちを感じたのです。というのは、9月半ばから末にかけ、パラオに久しぶりのダイビング旅行を計画していたからです。極めて不謹慎で身勝手な発想ですが、自分としては待ちに待ったダイビング旅行がダメになるのはテロどころではなかったのです。

幸いなるかな、一週間後には飛行機も無事に飛び始め、予定通りパラオに飛びました。多くの人々が旅行をキャンセルした為、機内はガラ空きだったのを覚えています。パラオではほとんどのダイブ客がキャンセルした為、あの有名なブルーコーナーを自分たちだけで潜ることが出来ました。普段なら十艘以上の船から数十人のダイバーが海に入るのですが、その日は私の船だけでした。

その日、ダイブの合間に船からマスクをつけて海の中を覗いてみると、サメ、ナポレオン、それに海ガメが同時に見えました。確かに魚影の濃いスポットですが、これほど多くの大物を同時に見られたのはこれが最初で最後です。

私にとってのNine Elevenは不謹慎ながら独り占めのブルーコーナーなのです。そんな事を考えながら、今日は一人で猫を相手にGロブストを二本も吸ってしまいました。

最近の夢

あっという間に8月も終わりになってきました。
アメリカの大学は8月末、もしくは九月初旬から新学期が始まるので大学の仕事も忙しく、なかなかブログを書く時間もありませんでした。おまけに今年の夏はラーメン店を出す準備も重なり、週末もあってないような感じです。それでも仕事の終わりには出来るだけ時間を作って葉巻を楽しめるようにしています。

葉巻の煙の間に考えるのは、仕事の成功の彼方にある自分の夢です。最近の夢は、ポートランドから一時間ほどコロンビア川沿いに東に走ったところにある、Hood Riverという町に家を建てることです。ポートランドは夏の数ヶ月を省くと雨が多く、特に冬場はつらいものがありますが、このHood Riverまで来ると、山を越えることで天候が全く違うのです。冬場も雨は少なく、一年を通じて晴れの日が多く、とても過ごしやすいところなのです。

Hood Riverはウィンドサーフィン、ハイキング、スキー、スノーボード、マウンテンバイク、鮭釣り、キャンピングなどが一年中楽しめる、アウトドア系には夢のような場所なのです。それでいて都会の雰囲気を求める時は一時間のドライブでポートランドです。
私のホームサーキット(Portland International Raceway)も50分ほどでいけるのです。まさに今の自分にとって最高の場所です。この町は景色もすばらしく、コロンビア川と、オレゴン富士とも呼ばれているMount Hoodを眺められる家を建てるつもりです。その家のベランダで、葉巻に火をつける日を夢見てまた明日がんばろうと自分に活を入れるのです。

葉巻用語集

葉巻用語集を基本的なものですが参考までに入れておきしました。聞きなれない用語もあると思いますがお暇な時にでもご覧いただければと思います。基本的なものですが意外と役に立ちます。また随時追加していきたいと思います。

Rogue Brew Pub

この数ヶ月はポートランドに開店するラーメン店の準備でブログを書く暇さえありません。

平日は大学の仕事があるので、帰宅してからの数時間と週末の二日間だけが限られた時間なのです。
以前でしたら週末ポートランドで美食とビールを楽しんでいたのですが、今は週末も朝早くから仕事です。こんな忙しい日々の中で唯一の楽しみは、仕事の後の良く冷えたビールと葉巻です。とてもラッキーなことに、私のいるポートランドのコンドから、歩いて数分の場所にRogue(ローグ)が開店したのです。

Rogue-ローグと言うのは、オレゴン州に数ある地ビールの中でも大手のビールブランドです。
この店には大きな野外テラスがあり、そこは葉巻スモーキングがOKなのです。オレゴンの夏は長く9時過ぎまで明るいので、木陰に踊る夏の光を肌に感じながら、コクのあるローグビールを相棒に、安定感あるドミニカンコイーバロブストの葉巻をゆっくり楽しむのは最高です。

今準備しているラーメン店を全米に広げ、全米一のラーメンチェーンを作る、これが今の私の目標です。

我慢の夏休み

毎年夏には妻と二人で南の島へダイビング旅行に出かけるのですが、今年の夏はすべての時間を現在計画中のラーメン屋出店に費やす必要があるようです。葉巻の販売経験はあっても飲食関係の出店は初めてなので全てが学習です。原材料と店舗の確保から調理師やマネージャーとの契約、それに保健所への届出までと、日頃大学で行っている私の業務とはかなり違う内容の仕事を的確にこなす必要があり、いつも以上に仕事が終わるとビールと葉巻が欲しくなります。

仕事を沢山した後には濃い目のビール(私の好みはIPA – India Pale Aleと言うタイプのビールです)にキャメローン ラッパーのロブストサイズの葉巻、モンテクリスト ホワイトコートやペルドモ ESV)をじっくりと時間をかけて楽しみたいものです。

このミディアムボディーの葉巻に濃い目のビールという組み合わせは最近の私のスタイルです。

数年前はフルボディーの葉巻にライトビールをあわせて楽しんでいたのですが、最近はビールの質にこだわっており、ビールに葉巻を合わせるようになったのかもしれません。今年の夏は南の島でのダイビングはお預けですが、美味しいビールと葉巻を楽しむ夏にはなれそうです。

夏の感覚

アメリカ北西部では卒業式も終わり、ようやくこのごろ暖かさを感じるようになりました。

今年はほとんど春を感じられる日々がなく、いつまでも寒かったり雨が降ったりで実に長い冬と言った感じでした。先週末のポートランドでは、毎年恒例のローズフェスティバルが始まり、川沿いに久しぶりに晴れた青空をエンジョイする人々が溢れていました。

私もその中でLa Gloria Cubanaを片手に10数年ぶりに再会した昔の仕事の仲間たちと昔話に花を咲かせながら過ぎ行く人々を観察していました。

ここポートランドでは、気温が上がってくると人々の表情も明るくなり、とてもいい感じが町全体を包んでいきます。カリフォルニアから来ていた昔の仕事仲間は、そんな町の雰囲気がとても気に入ったようでした。確かにポートランドは彼が住んでいるロス・アンジェルスと比べたら天国のようなところです。緑が多く犯罪も少なく空気の美味しい町ポートランド。個人的にもこの町が大好きです。特に5月から10月にかけての夏季は町中がパーティー感覚に包まれ最高です。日本人観光客はあまりいませんが、チャンスがあればぜひ訪れてみてください。

サンフランシスコやロス・アンジェルスには無い、違ったアメリカを感じれると思います。

S I F E 全米大会  ~ミネソタ州にて

私が学部長を務めている大学では、学生活動の一環として多くの学生がS I F E (Students in Free Enterprise) と言うクラブに参加しています。

S I F Eはアメリカ式 (資本主義) のビジネスモデルを使うことにより、人々の生活レベルを上げていく事に対してボランティア活動を通しながら広げ、その過程で学生達がビジネスに不可欠な資質を身に付けていく事を目的としています。

S I F Eメンバーの大学では、一年間の活動内容と業績を地区大会で発表し、競い合って勝ち残った大学が全国大会に進みます。私の大学は、学生数1400人位の極めて小さな大学ながら、過去にS I F E全米大会で2位になったこともある実力を持っています。S I F Eのスポンサーにはトップクラスのアメリカ企業が名前を連ねており、全国大会ではこれらの超優良企業の社長、もしくは副社長クラスが、地区大会を勝ち抜いた大学チームの発表する活動内容を採点し、全米チャンピオンを決めます。全米の勝者チームには、S I F E世界大会に出場する権利が与えられます。ちなみにですが、今年の世界大会はマレーシアで行われます。

私は今年の春、初めてマレーシアをダイビング旅行で訪れ、とても気に入っていたので、今年こそは我が学生達に全国一位になってもらい、引率としてマレーシアに行ければ最高と考えていたのですが、残念ながらベスト16と言う結果になってしまいました。大学としては全米350校以上の中でのベスト16位と素晴らしい結果でしたが、学生達は残念がっていました。

ミネソタ州からワシントンの家に戻り、静かに久しぶりのロッキーパテルに火を付けました。多分、学生達は数週間もしないうちに来年の大会に向けて活動を始めるでしょう。来年こそは優勝できるように、私もできる限り時間を作り学生達を応援しようと思いました。

そんな事を考えながら、まだ少し寒さを感じる5月の夕空に向かって、ロッキーパテル独特の少し甘みのある煙を燻らせました。

パウアウ(Pawwow)

私は大学の仕事の延長でインディアン(アメリカ先住民)関係の学会や寄り合いに出席する機会が良くあります。先週末も理工系インディアン学生の集まりがポートランドで開催され、私も学生を連れて出席しました。近年アメリカでも学生の理系離れは問題となっており、特にマイノリティー(黒人、メキシコ人、インディアン、一部のアジア人種)の学生を理系学部に進めるために色々な奨学金や活動が盛んです。今回のポートランドで開かれた集会も工学部の教授らが中心となり、研究室や最先端の技術を生徒に紹介していました。

偶然だと思うのですが、同じ週末にインディアンによる祭り、パウアウが大学の体育館を使って行われていました。パウアウではドラムと歌に合わせ、鷲の羽根で飾りつけた衣装を着たダンサーが伝統の踊りを競うのです。男だけの踊り、戦いの踊り、鶏の踊り、鈴をつけた衣装で踊る若い女性だけの踊りなどと、色々なカテゴリーがあります。踊り自体にどんなルールがあるのかは良くわかりませんが、審査員が踊りの終わりに一位から三位までを選び出し、次の踊りがまた始まると言った感じです。

さて、アメリカインディアンと言えばタバコの起原でもあるのですが、パウアウの会場は当然禁煙で葉巻どころかタバコも見当たりませんでした。タバコをモチーフに取り入れた衣装も全くなくインディアン社会でも禁煙が主流のようです。