2009年 5月 の投稿一覧

ハワイの友人

ハワイで生活していた頃、よく一緒には葉巻を楽しんだ友人の一人にマリオがいます。

彼とはよくビールをピッチャー単位で飲みながら、ハワイ大学の近くのバーで葉巻を楽しんだものです。

初めてマリオと葉巻を吸ったとき、私がテキーラに葉巻の吸い口を軽くつけてテキーラの味と葉巻の味を同時に楽しんでいるのを見て彼もそのまねをしました。
ただ彼は葉巻の火をつけるべき方をテキーラに漬けたのです。
その後彼はしきりにその葉巻に点火しようと頑張っていましたが、当然ぬれた葉巻に火がつくはずもなくその葉巻はだめになりました。

バーに入ってすぐの事だったのでけして彼は酔払って葉巻の点火口をテキーラに漬けたわけではなく、多分テキーラのアルコールに火が付くと思ったのでしょう。
火をつけるにはやはり110度ぐらいの強いお酒でなければだめでしょう。

結論から言えば葉巻をお酒につけて火をつけるのはかなり無理があります。
吸い口を軽くブランデーやウイスキーに浸すのはびしょびしょにならない程度ならOKかなと思います。
まあどちらにしてもこれらは葉巻の本道からは外れた吸い方です。

サーキットと葉巻

先日久しぶりにサーキットを走ってきました。

サーキットでの走行会などに参加された経験のある方はわかると思うのですが、サーキットで車を早く走らせるのは音楽を弾いている感覚と同じです。
コーナー手前でのブレーキ、ハンドルを切り込む角度、アクセルを開けていく度合い、次のコーナーに入る場所、これらすべてが綺麗にそろって初めていいタイムが出るのです。
私は基本的に歌も楽器もダンスも全くだめなタイプなので、当然リズムカルに車を走らせることも上手なわけがなく、しっかりスピンを一回してしまいました。

サーキットを走っていてもうひとつ感じたのは、走行中の精神状態がとても禅と似ていることです。
アスファルトの上で車と自分がひとつになり思った所に思ったスピードで入っていけるためには、気持ちが落ち着いて外部の雑念が消え去り路面の状態と自分の車の状態だけが意識されている感覚です。
葉巻を楽しんでいるときの全く逆の世界です。

私は葉巻を楽しむとき意識的にひとつのことに集中せず過去、現在、未来と思いを廻らせます。
葉巻はある意味で時間を楽しむための道具でもあります。
サーキット走行は時間を削ることを目的とした今を楽しむためのものです。

現時点では私は時間を楽しむことはとても上手ですが時間を削る楽しみの方はまだまだ修行が足りません。

youtube

最近youtubeを見て過ごす時間が増えました。

私は昭和生まれでキャンディーズが解散した年にアメリカに渡ったため70年代から80年代の日本の歌しか知りません。

ネットから30年以上前にはやった歌を拾い上げて聞いてみると、忘れていた昔の思い出がどこからともなく蘇ってきます。
多くの歌の題名も忘れている場合があり音楽が流れ出してからこんな歌もあったんだと感動することもあります。
俗に言う歌謡曲というのは振り返って聞いてみると実にその時代を反映していたことに驚きます。

葉巻を長年楽しんでいると葉巻によってはいつも同じ思い出を映し出すものがあります。
私にとってはLa Gloria Cubanaとハワイに住んでいたとき行きつけだったバーの思いでは切っても切れない関係にあります。
そのバーに集まる友人、そこでの会話それら全てがLa Gloria Cubanaに火をつけると蘇ってきます。

葉巻と友人

少し偏見かもしれませんが葉巻をたしなむのは男性の方のほうが圧倒的に多いと思います。

90年代の全世界シガーブームの頃には女性の方が葉巻を燻らしている写真など見かけましたが、シガーブームも去った今ではほとんどの葉巻愛好家は男性という感じです。

そこで男と葉巻の話ですが、男が男に送るプレゼントとして葉巻ほどいいものはないと思います。

私自身もヨーロッパ帰りの友人からキューバ産コヒーバをもらったり、パーティーの帰りに友人お気に入りの葉巻をもらったり、気がつけばいろんな状況で葉巻をもらっています。

先日、私の古くからの親友が離婚した際もヒュミドールの中から最高の葉巻を選んで10本ほど送りました。

数日後電話で話をした際、彼は離婚のことはほとんど会話にしませんでした。
それでも彼が会話の最後に“Thanks for the cigar, it helps” (葉巻ありがとう、ほんとに助かるよ)と告げました。
彼は彼なりにすべての苦い思いを葉巻の煙とともに昨日へと送り去ったのでしょう。

男から男への黙って手渡すシガー、そんな葉巻もたまには良いんじゃないかな、と思うのは私だけでしょうか。