感謝祭そしてクリスマス

アメリカで数ある休日期間の中でも、もっとも忙しく感じるのが感謝祭(11月最後の木曜日)からクリスマスまでの数週間です。

感謝祭翌日はBlack Friday(黒い金曜日)と言われます。
その理由は全国のデパートが始めて黒字を出す日とされているからです。

クリスマスセールが本格的に始まるのが感謝祭の翌日なのです。
この日を境に町のあちこちにはクリスマスの飾りやライトが輝き始めるのです。

アメリカはキリスト教の国なので、クリスマスを国を挙げて祝う理由がありますが、国民の1%以下がキリスト教徒である日本の各地でクリスマスが盛大に騒がれるのも、外国人から見ればとても変わった国に見えるのです。

ある意味では宗教は要らないが楽しい祭りの部分だけ取り入れてしまう国民性の凄さを感じます。
確かに日本人ほど色々な宗教の部分だけを生活に取り入れている国民はありません。

多くの日本の家庭が子供の祝い(七五三)は神社(神道)で行い、結婚式はチャペル(キリスト教)で、葬式はお寺(仏教)で行うことに誰も違和感を持っていないことです。

多くの戦争が宗教の違いから勃発していることを考えると、世界の人々も日本人を見習うほうがいいのかもしれません。

始め感謝祭とクリスマスに合った葉巻の話しを書くつもりでしたが、全く葉巻に関係ない話になってしまいました。

ちなみに私がこの時期に合わせて楽しみたい葉巻としてはMontecristo Platinumです。
あのプラチナカラーのバンドと絹のようなラッパーはこの特別な季節に国境や宗教を越えて似合うと思うのです。

物騒なクリスマスツリー点灯式

以下はCNNの日本版によるものです。
なんと妻と私はこの現場に居たのです。爆弾が贋物でラッキーでした。

(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は26日、米オレゴン州ポートランドのクリスマスツリー点灯式で爆弾テロを計画した容疑で、ソマリア出身の米国人の少年(19)を逮捕した。米司法当局が27日までに発表した。

逮捕されたのはオレゴン州立大学学生のオスマン・モハムド容疑者。
司法当局によれば、ポートランドで行われたクリスマスツリー点灯式の際、容疑者が付近に停めた自動車に積んだ爆弾を携帯電話による遠隔操作で爆破しようとしたところ、FBIおよび地元警察が身柄を拘束。
爆弾はFBIの覆面捜査官が渡した偽物で爆発することはなかった。

モハムド容疑者は数年前からテロ計画を練っていたとみられ、それを察知したFBIが長期にわたる覆面捜査を行い、同容疑者を監視していたという。

FBIによれば、容疑者は2009年から電子メールで、パキスタン北西部のテロリストグループのメンバーとみられる人物と定期的に連絡をとりあっていた。
容疑者がジハード(聖戦)のためパキスタンへ渡航する可能性などを、暗号を用いて話し合っていたという。

FBIの覆面捜査官は6月、パキスタンのテロリストグループのメンバーに偽装して容疑者と接触。
容疑者は捜査官に、15歳の頃から自爆テロによるジハードを計画していたと述べたとされる。

その後、容疑者は捜査官に、テロ攻撃の目標をポートランドのクリスマスツリー点灯式が行われる広場だと伝え、手助けを依頼。犯行日の26日にもFBIのおとり捜査官の一人と会ったという。

初雪

先週の終わり頃から、ぱらぱらと白いものが氷雨に混じって降るようになりました。
天気予報も明日は完全な雪日和と伝えています。

今週はいよいよ本格的な冬模様になるようです。
外気温が氷点下まで下がると、さすがに外では葉巻を楽しむことはできなくなり、スモーキングルームの出番です。

この家に引っ越してきてから早くも3年になりますが、スモーキングルームのほうはまだ完全には完成していません。
空調、ライト、それに天井付けの換気扇は稼動できる状態なので、スモーキングルームとして使用することは可能なのですが、床はまだコンクリートの上にカーペットを敷いただけの状態です。

本来のプランでは床にもちゃんとタイルを張り、ガレージドアを設置し、冬場は乗らないスポーツカーを見ながら葉巻を楽しめる空間に仕上げる予定です。
残念ながら今年の夏場は全く手を入れなかったので、昨年から発展は無く、今年の冬も未完成の空間を見つめながら葉巻を楽しむことになりそうです。
この季節に寒さに震えることなく自宅で葉巻を楽しめるだけでも良しとするべきかもしれません。

最高の葉巻を求めて

長年葉巻を楽しんでいると、一体最高の葉巻とはどんな葉巻なのだろうかと考える事もあります。

これは答えがあるようで無いような質問の一つだと思うのです。
多分10人の葉巻愛好家にこの質問を投げかければ、十通りの返事が返ってくると思います。

私に限って言えば、自分にとって最高の葉巻はその時代に合わせて変わってきました。
葉巻を真剣に楽しみ始めたのはハワイにで生活していたころです。

自分でこれはいい葉巻だと最初に感じて何度も楽しんだ葉巻はLa Gloria Cubanaでした。
その後Rocky Patel Vintageに変わりました。
本土に戻ってからはOliva Serie OPerdomo ESVが気に入っています。
でも、これらが最高の葉巻だと言い切れません。

今年の秋口に、妻と二人で夕焼けを見ながら、足元でじゃれる猫とともに楽しんだ葉巻は名前すら覚えていませんが、最高にいい味の葉巻でした。

こうして考えてみると葉巻が最高と思えるためには、その葉巻を包む時間の質がとても大切な感じがします。
一定の品質を越えた葉巻なら、時間次第で最高の葉巻になる素質を持つているのかもしれません。

眠れない夜の葉巻

皆さんはなかなか寝付けない夜更けに葉巻に火をつけたことがありますか?
私の場合激しい運動をした日の夜など、ベッドに入ってもいつまでも寝付けない場合があります。
運動して体を動かしたのだから疲れて眠れそうな感じなのですが、不思議と寝付けないのです。

こんな夜はそっとベッドを抜け出してスモーキングルームに向かいます。
コロナもしくはロブストサイズの葉巻をヒュミドールから選び出し、静かな寝静まった夜の空気を感じながらそっとカッターで吸い口を切る感覚は、何か隠れて悪いことをしているような錯覚に陥ります。
ターボライターの青白い火をゆっくり回しながら葉巻に火をつけるのは、眠れない夜の儀式といった感じです。

そんな夜にはただ純粋に葉巻のアロマを楽しむようにしています。
変にいろんなことを考えるのではなく、ただ消え行く煙に気持ちを重ねながら葉巻の持つ本来の味をじっくりと味わうのです。
ゆっくり時間をかけて葉巻を味わい終えたころには、体の芯にあった疲れや考え事も葉巻の灰の一部となり、ベッドに戻るころには眠りつくことができるのです。

アイダホ州

大学関係の仕事でアイダホ州に来ています。
正確には4日前にアイダホに入り、このブログを書いているのは帰りの飛行機を待っている空港内です。

アイダホを言えばポテトしか頭に浮かんできません。
確かに海があるわけでも山があるわけでもない内地の州ですから、仕事でもない限り自分から来ることは無いと思います。

いつものように初めての旅先なので、ハードロックカフェのハリケーングラスを購入しようと、アイダホ州にあるハードロックカフェを探したのですが、ハードロックカフェ自体がアイダホ州には存在していませんでした。

仕方なくせめて日本食の店でもと、泊まっているホテル近辺のレストランを検索したところSHIGE(重)という名の日本食レストランを見つけました。
結果から言えばこの重さんの営む日本食屋さんはかなりレベルが高く、滞在中の4日間かなりお世話になりました。

旅行先では現地の食事をするように心がけている自分ですが、アメリカ国内旅行ではこれがとても難しいのです。
アメリカはどこの町に行っても同じ系列のレストランがあるだけなのです。
その地に根付いた食事を探すことはかなり難しく、まして学会やコンベンションの行われているホテルの周りには、全国展開のファミリーレストランがあるぐらいです。

最近は妻に葉巻を控えるように言われているので、今回の出張も葉巻の無い旅でした。
まあ仕事での旅行では自分だけの時間を持つのも難しいので、葉巻を持参しても楽しめなかっただろうと思います。

今週はとても忙しく今夜家に帰るのは夜の10時過ぎで、明日の朝9時にはラスベガスに柔道関係のミーティングの為、また空港に戻らなければいけません。
ベガスではOlivaあたりをゆっくり楽しめたら良いなと考えているところです。

冬支度

私の住んでいる東ワシントン州では、十月半ばになると一気に朝方の気温が下がります。
この時期になるとどの家も冬支度を始めます。

まずは庭に設置されている芝生用スプリンクラーの配管から水を抜き取ることです。
この作業を怠ると配管内に残った水が凍り、その結果膨張した氷のため配管が破裂してしまうのです。

その次は外部に面した水道口に発砲プラスチックのカバーをつけます。
これも氷つきを防ぐ為の手段です。

さらに家の床下にある換気口に発砲プラスチックのふたを取り付けます。
これは冷たい空気が家の下に入らないようにする工夫です。

私の場合はさらに冬場は乗ることの無いスポーツカーをガレージの奥に横にしてとめます。
こうする事で普段は二台しか入らないガレージに三台とめる事ができるのです。

最後は夏場は殆ど使わなかった葉巻スモーキングルームの掃除です。
この先数ヶ月間葉巻と過ごすであろう空間を準備することで、私にとっての冬篭りの支度が完結するのです。

将来はこのスモーキングルームの横にスポーツカーを止めれるようにする予定ですが、時間と資金の問題で今年の冬も未完成の空間を見つめながら葉巻を楽しむしかないようです。

オレゴン産松茸

毎週土曜日になると、ポートランド州立大学の中庭でファーマーズマーケットが開かれます。
無農薬の野菜やフルーツそれにチーズなど、実に色々な新鮮な品物を売る屋台が所狭し戸並んでいて、見て回るだけでも十分楽しめます。
妻と私もこのファーマーズマーケットはとても気に入っており、機会があれば散歩のついでに眺めることにしています。

先週の土曜日もそんな感じで小雨の降る中、この店あの店と見て歩いていました。
いつもきのこを山積みにして販売している店に来たとき、私は思わず立ち止まりました。

なんと“Matsutake”とマジックでダンボール用紙に書いたその横には、松茸を山積みにして販売していたのです。
気になる値段は1ポンド(約500グラム)$18でした。
どう考えても安い、それに匂いもちゃんと松茸のにおいがするのです。

早速2ポンドほどを$30で購入しました。
かなりの量の松茸で買ったのはいいのですが、どう料理していいか良くわからずフライパンで炒めたり、粉末のほんだしスープに入れてみたり、パスタに混ぜてみたりして消費しました。

結果から言えば松茸の食べすぎはあまり胃腸にいい感じではありませんでした。
ちょうど葉巻の吸いすぎた次の日の朝といった感じでしょうか。

ワシントンのホップ

私の住んでいるワシントン東部は、ビールに欠かせないホップの生産地として有名です。
全米の実に75%、全世界の30%にあたる年間消費されるホップはここで生産されています。
私の働いている大学の回りもすべてホップ畑です。

9月の終わりから10月にかけてはホップの刈入れ時です。
ホップの収穫は、まだ夜が明ける前に行われるようで、昨日まで地平線まで広がっていたホップが次の日には全て刈入れられ、朝の通勤ドライブ中にその風景の劇的な変化に唖然とする事もよくあります。

この地で生産されるホップのかなりは世界中に輸出されていきますが、現地(オレゴンもしくはワシントン州)で作られる地ビールにも当然使われます。
この週末、ポートランドにある馴染みのレストランバーでビールを注文したところ、いつものビールは無くタップ(生ビール)の殆どが収穫されたばかりのホップを使った季節限定のビールでした。
丁度ワインで言うとこのボンジョレヌューボといった感じでしょうか。
早速すこし軽めのドライな採り立てのホップで作られた生ビールをオーダーして、収穫の秋に乾杯しました。
残念ながらこのバーはスモーキングセクションがなく、作りたてのビールに葉巻を合わせて楽しむことはできませんでしたが、ビールの味からすればOliva serie Oあたりがお勧めかと思います。 

葉巻の秋

秋は葉巻の似合う季節だと思います。

火をつけた瞬間から少しずつ短くなっていく葉巻はちょうど日を追うごとに短くなっていく秋の夕暮れと重なるものがあります。
夕日の中に消えていく煙に夏の思い出を重ねながら葉巻を楽しむのは、葉巻愛好家だけに与えられた貴重な時間だと思うのです。

葉巻の色もまた秋を感じさせるものがあります。
コネチカット、ハバナス、カメルーン、マデュロ、これら色々なラッパーはどれも秋の落ち葉に見つけることのできる色合いです。
考えて見れば葉巻自体が枯れたタバコの葉からできている訳ですから、落ち葉と通じるものがあるのは当然です。

私は葉巻に火をつける前に、そのラッパーの感触と色合いを確かめることにしています。
火をつけてしまえば小一時間で灰になってしまうは葉巻ですが、こうして自分の指の間に収まるまでに実に多くの自然の恵みと人々の労力が詰まっていると思うのです。
そんな葉巻の色合いと感覚を楽しむのはやはりこの秋の季節に限ると思うのです。