Cohiba Miniature

かなり前になりますが、ティン(缶)シガーのラインアップに新たなコイーバを加えようとリサーチしていた際、今一つピンとくるものが見つからずにどうしようかと考えていたところに登場したのが「コイーバ ミニチュア」です。

実はその存在は以前から知っていたのですが、かなりの細さのシガリロサイズで初めから対象外にしていました。
ただ、色々なジャンルの人物などから要望など聞かされているうちに、まあこういうものがあってもいいか、という事になり加えてみる事にしたシガーです。

1本あたり約1gと完全にシガリロ状態ですが、通常のティンシガーと同様、1本毎にセロファンコーティングされ、缶底には丁寧にシダーまで敷かれており、そのあたりのシガリロとはちょっと違います。
一定水準を保つプライドを感じさせる「COHIBA」といったところでしょうか。

味わいは、と考えるうちに終わってしまうサイズですから細かいことは書きませんが、なんであろうと私はコイーバだ、という方にはいいかもです。

ふたを開けてみれば、今では数多いリピーターを持つ人気商品の一つとなっています。

葉巻のブレンドとは

なぜこれほど多くの味が存在するのか?食べ物や色合い、音色などと同様に、ブレンドすることで葉巻も無限のテイストが存在するわけです。
基本的にはどうなっているかといいますと、大きくは3種類の葉タバコを混ぜ合わせる部分が重要になります。

volado/secos/ligeroと3種類の分類で、左のvoladoから段々との強度というものが強くなっていきます。
ligeroを加えると強い風味が加わりますが、料理で塩こしょうを行うのと同じように、voladoもなければ全体のバランスがとれません。

プレミアムシガーは当然に手巻ですから、その際に3種の葉の位置が悪ければ、テイストも落ちることなります。

また全体の太さや長さ、このトータルバランスで調整しなければ旨い葉巻は登場しないことから、
卓越した経験と知恵、確立されたデータに基づいて作られる必要があることを考えると、やはりプレミアムシガーの誕生は、
そのブランドの歴史に残る作品として表現しても、過言ではないかもしれません。

Christmas cigar

よくこの時期になると、「クリスマスにお薦めの葉巻はなんでしょう?」という質問といいますか、問合せのようなものを受けますが、プレゼントならともかく、「クリスマスに吸うお薦め」というシガーはピンと来ないのが正直なところです。

プレゼント用であれば、ダイヤモンドダストをイメージさせるガラスチューブ入りであったり、ホワイトクリスマスを彷彿させるホワイトチューブに包まれたものであったりなど、それなりにはあるのですが・・

ただ一つ、これは個人的な嗜好ですが、この時期はモンテクリストホワイトコートなどのように、明るい色のラッパーをもったシガーが増えるのは考えてみると確かにそうです。テイスト的にも見た目通りスムースでしつこくありません。深々とした寒さの中でスムースなドローを持つシガーは癒しをもたらしてくれます。

日本は特に四季というものがあるので、実は季節ごとに種類を自然と選ぶようになっているのかもしれません。

よい葉巻って?

「いい葉巻とそうでない葉巻はどう見分ければいいんですか」といった質問をよく受けますが、「〇〇銘柄が旨い」「〇〇産がよい」というのは個々人の嗜好であって、この問いのニュアンスとは違います。

マシーンメイドとハンドメイドの違いは多くの記述があるので細かく記しませんが、ハンドメイドである事は言うまでもありません。

私は日本人なので、例えば極上の玉露茶はまろやかで美味しいという発想と同じものだと思います。最近では辛味系が流行っていますが、仙台の「かんずり」などもそうで、選りすぐった唐辛子などを熟成させることによって旨みが増し、辛味の中にまろやかさを感じる。葉巻もこれと同じです。

選りすぐられたタバコ葉は、玉露に使用される葉と同じように、豊かな香りと旨みを持っています。得てしてこういった代物は全てデリケートで、人の手によって丁寧な製造段階を踏んでいくので、マシーンと違い特有のしっとり感もあります。

また、これらの葉は熟成期間を持たれるので、まろやかさも併せ持ってきます。余談ですが、この熟成過程でニコチン等が減少することにより、きつく感じさせない独自のまろやか感が出ると言われています。

これらを考えると、個々人の好みではなく、純粋にいい葉巻とした見方であれば、ハンドメイドシガーで値段はそれなりのもの。と、やはりなってしまいます。一番摘みがまず一番よいお茶に使用されるのと同様に、いいタバコ葉はまず一番よい葉巻に使われるということです。

あらためて、 ナイスシガー、  コイーバ ブラック ロブスト クリスタル

米国常駐の仕入マイスター(なぜか某大学の海洋学教授でもあります)に手配していたコイーバ ブラックロブストを改めて紹介できればと思います。

1本毎にクリスタルケースに格納されたそれは、プレゼントとしてもおそらく無難に乗りこなす容姿を持っています。
筆べき内容はそのテイストですが、キューバ産とは違う、ドミニカ共和国産コイーバ特有の上品さを改めて感じます。
スタートから序盤はクリーミーさを、中盤からはカラメル系とコーヒー系を織り交ぜ、ほのかな旨みを安定して味わえるナイスな一品です。

コイーバ=キューバ、というより葉巻=キューバと譲らない方は確かに多く、またその良さは言わずと認識するところですが、
「レッドドッツ」と称されるドミニカンコイーバの良さを探らないのも、また勿体無い話です。

これを機に、フラットな感覚でドミニカンコイーバが持つ良さを感じるのも悪くないのです。 

コイーバ ブラック ロブスト クリスタル。 いいものは、いいです。

ラ・コロナ

ハバナシガーとして古いブランド、「La Corona」は1845年からの歴史を持つ老舗ブランド。
当時のオーナーはスペイン人のペルフェクト・ロペス。現在はタバカレラ(米国の巨大タバコ企業)が所有し、
リングはシンプルなホワイトブラックのモノトーンで、剣の上部に冠を持つ、正統派を感じさせる品格あるデザインです。

キューバ以外では東欧やブラジルなどに供給されていますが、あまりアジアではお目にかけれないブランドでもあります。
種類としては比較的大振りなシガーで占めており、「ラ・コロナ コロナ」などは有名なアイテムの一つ。
故大藪春彦氏の小説にも時折登場する葉巻。なかなかハードボイルドなシガーです。

葉巻分解 “ラッパー”

葉巻の全体イメージをつかさどる重要な部分といってもいいでしょう。
実はそれ自体にはさほど重要な要素はありません。香りを作り出すわけでもブレンドに大きく影響するわけでもなく、最終的に全体がくずれないように包める部分です。

ただビジュアルのインパクトは重要になります。例えば色味や光沢具合などです。従って結果的に同じ葉タバコでも最も丁寧に扱われた部分を使用するのがほとんどです。
専門的にはシェイドグロウン、つまり日陰で育成させたたばこで、直接太陽光に触れる事から守りながら作られる葉タバコになります。
こうする事で色合いも整い、美しく、ぬめった感のあるあの独特な光沢のある葉タバコができるわけです。
Corojoと称される部類の葉が大半を占めます。

喫煙シーンなどによりますが、例えば華やかなドリンクパーティーなどでは、ダビドフやコイーバを意気に吸うよりも、
ラッパーの色合いが美しいモンテクリストのホワイトシリーズを嗜む方が、タキシードにもマッチして個人的には好きです。

品格ある葉巻 オリヴァ

その昔キューバより亡命し、長い苦難を乗り越えニカラグア産の
トップブランドとして君臨することとなったオリヴァは、
Cigar Aficionadoなどのレーティングでも高い評価を得ているブランドです。

メジャーなものでは、

・セリーOシリーズ
・セリーGシリーズ
・セリーVシリーズ

などがありますが、総じて立ち上がりから中盤にかけて
安定した旨みと喫味が感じられ、中盤以降はいい意味で
個体差を楽しめる実力派シガーと言えます。

それぞれにカカオやラム、カラメル系の大人の甘み、
上質な木質系の喫味、コーヒーの味わいなど飽きる場面が
むしろ少なく感じるのがオリヴァでしょう。

安価な「フロール・デ・オリヴァ」などでも、コストパフォーマンスの
良いものがありますが、セリーシリーズであれば
まず「No」と感じる人はいないでしょう。

綺麗なラッパーとたっぷりとした白煙に、
他とは違うダビドフのような品格を持つ、いい葉巻です。

タバコ葉

葉巻は大きく分けて外側部分のラッパーと中身のフィラーに区分けされますが、香りや喫味などに重要な影響を持つフィラーはさらに3つに分けられます。タバコの下部、つまり土から出たばかりの茎の部分あたりになるボラド、茎中間部のセコ、上部のリヘロとなっています。

たき火のイメージを想像するとわかりやすいかもしれませんが、下部のボラドが燃焼力が強く、上部に移るにつれてテイストや香りが強くなります。これらをブレンドすることによってそれぞれのシガーの基本テイストが仕上がっていくわけです。

とはいえ、物理的に目にするのは外側に巻いてあるラッパーなので、その色具合や質感が我々のチョイスに大きく影響する部分です。ラッパー専用に栽培されるCorojoなどが有名です。ちなみにこの呼び名はキューバにある農園のEl Corojoからきています。
ビジュアルが重要なラッパーですので、同じ栽培でもかかるコストは他のタバコ葉より高くなっています。

その中でも松茸などと同様に葉のランクによって格付け、分類されていく訳ですが、葉を巻いたりさばいたりしている現地の写真がありますが、あの方々によって選別整理されて香り豊かなシガーが出来上がっていくわけです。

南米シガーの歴史

多くの方がご存じの通り、そもそもはアメリカンインディアンとコロンブスによって大きく世の中に伝わったものといってもいいでしょう。当時のインディアンが行うお祈りやお祭り、神聖な儀式において常にある道具です。

しかし実はインディアンだけでなく、多くの地域で重宝されていたものです。マヤ文明においてはその年最初のたばこは以降の雨の祈願として神様に捧げられていました。アステカ文明では信心として毒解毒剤して、カリブでは薬品の一つとしてなどです。そして1400年代終盤にコロンブスによって大きく広がっていくきっかけとなっていくこととなります。
しかしながらキューバに伝わった明確な時期は不思議と明らかにはなっていません。

とくかく当時のたばこ葉は、ある人たちにとっては非常に高い価値を持たれており、幻想的な煙と香りを放つたばこ葉はのちに多くの人々に触れることになります。

キューバはその土壌や気候からたばこ葉に最適なエリアでしたが、大きくは1600年代の半ば、当時のハバナ市長によってたばこ農園を大幅拡大するといった方針で大きく発達していく流れとなります。
この影響で多くの人々がキューバないしは近隣諸島に移り住み発展していきました。
17世紀後半には葉巻のみならず、噛みたばこやパイプ葉などがヨーロッパに大きく広まっていく時代となりました。その流れで国家によるたばこ独占の時期(当然に当時の国民には強い反感を受け18世紀初旬にはこの抑圧は終わります)を経て、現在に至っています。