十時過ぎの葉巻

今日は久しぶりに大学院時代の友人とビールを飲む機会がありました。
彼はオレゴンの大学卒業後ハワイで政府関係の仕事に就き、私がハワイの大学で教えていた時に時々ハワイ大学近くのバーでビールのピッチャーを囲んで夜遅くまで飲み明かした友人の一人です。

本土に帰ってからは彼に子供ができた事もあり会う機会も少なくなり、久しぶりにお互い時間が取れたので昔よく通った大学近くのバーでの飲み会となりました。

残念ながら彼は葉巻は全く吸わないので葉巻なしで昔話に花を咲かせた数時間でした。
家庭もちの彼と昔のように夜遅くまで飲むわけには行かず十時過ぎにはバーを出ました。

彼と別れた後、一人でポケットにあったOliva series Oに火をつけました。
大学構内を横切りフリーウエイの上にさしかかったところで過ぎ去る車を見ながら都会の夜に吸い込まれていく葉巻の煙の後を目で追っていました。
過ぎ去る車のテールランプを見ながら、ふと自分はこうして一人で人と別れた後に葉巻を吸う時間が思いのほかに多いことに気付きました。
確かに葉巻は煙の量が多いので人と接している時はどうしても吸いにくく、結果として独りになってから火をつける場合が多いのです。

でもこれは決して私にとって悪いことではなく、一人で過ぎ去った時間をそしてこれからの未来を考える機会となるのです。
葉巻を相棒に自分と時間との対話。
これは葉巻愛好だけに許された時間だと思うのです。
友人と別れてから火をつける十時過ぎの葉巻、それは今の私にとってとても大切な時間のひとつなのです。

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