ワシントン大学

先週は一週間ポートランドで学会に出席していました。

ポートランドには昔からの飲み友達が多いので、毎晩結構な量のアルコール、さらに一晩で数本の葉巻をを消費してしまい、体のほうがかなり参ってしまいました。

気分を入れ替えて、昨日からシアトルのワシントン大学に来ています。
夏季研究期間と称して、学生を一人連れて寮に泊り込みでの研究生活の始まりです。

先週は少し歯止め無く飲み(ビール)、吸った(葉巻)為、この一週間は毒抜きの感覚で、ビールも葉巻も平日は我慢しようと思っています。
そこで、今回は意識的に葉巻を持たずにシアトルに来ています。

葉巻を持参していない時に限って葉巻ショップが目に付くものですが、嫌味のようにワシントン大学の周りには葉巻を売っている店が多いのです。
けして葉巻専門店ではないのですが、“Smoke shop”と呼ばれる店で葉巻も結構揃えていたりするのです。
チラッと覗いてみたい気持ちを抑えながら(見て終えば買ってしまうのも時間の問題)、時代を感じさせる寮に戻ってきました。

久しぶりのロッキーパテル

最近は手軽に楽しめるロブストサイズにひかれて、ペルドモオリヴァばかり吸っていましたが、昨日久しぶりにロッキーパテルヴィンテージ1992トロサイズに火をつけました。

ロブストに比べると長さの関係か少しドローが重たい感じでしたが、ヴィンテージ1992独特の甘い味わいはこの葉巻でしか味わえない世界です。
数年前ハワイに住んでいた頃初めてこのロッキーパテルを吸った時の感動を思い出しました。
あの頃は確かにこのロッキーパテルだけの持つ甘さとスパイスの効いた味わいの虜になり、毎日のようにヴィンテージ1992と1990を吸い比べていました。

その頃住んでいたコンドミニアムからアロハタワーまで歩いていき、そこで20分ほど海を眺めてそこから少し横道にそれて、チャイナタウンを経由して家に帰ると丁度1時間。
トロサイズの葉巻が終わるころにコンドミニアムに帰ってくる、という散歩兼葉巻の時間を繰り返していました。
今では家のベランダか庭で猫を相手に、流れていく雲を見ながら一日を振り返り、そして明日の仕事を頭の中で整理するのが私の葉巻の時間です。
ハワイでの生活もこうして振り返ればそんなに悪くは無かったなと思わせるロッキーパテルでした。

一年ぶりのフィリピン

妻と恒例の夏のダイビング旅行でフィリピンに行ってきました。

毎年少しは違った場所に潜りに行こうと、いつも話しだけはするのですが、旅費と時間を考えるとフィリピンのそれもアポアイランドになってしまうのです。
結果として三年連続でアポアイランドで潜ることになりました。

アメリカ西海岸からアポアイランドに行くためには、まず成田経由でマニラに入ります。
マニラで一泊して次の日、国内便でネグロス島のドマゲッティまで一時間少し、そこからホテルの送迎車で30分位でアポアイランドの見えるダウインという町に到着します。
ここをベースにアポアイランドに潜りに行くのです。

アポまではバンカボートで30分から40分ぐらいです。
アポでは午前中に2本潜り、ランチを島で食べた後午後に軽く1本潜ってからホテルに帰る、というパターンが基本です。

アポアイランドの周りは禁漁区になっており、魚の数もサイズも最高です。
銀ガメアジの群れの中を潮流に乗って、流れながら潜るのはアポアイランドならではのダイビングです。
アポでのダイビングのもう一つの楽しみは、島に上陸してのランチです。
数年来の付き合いのダイブガイドが、新鮮な魚を手配してくれ、それを現地の人と同じように焼き上げてご飯と一緒に食べるのです。
過去には現地で取れたマグロの腹身(いわゆるトロです)をBBQにして、豪快に手でちぎりながら食べたのですが、今回はなんとマグロの背びれの付け根でした。
生まれて初めて食べたのですがマグロの背びれの部分は、トロ以上に油が乗っており歯ごたえもあり最高でした。

ダイビングを終えた後は、ホテルに戻りフィリピンの国民的ビールサンミゲールを一気に飲み干します。
二本目のビールを開ける前に、持参した南米産葉巻に火をつけるのです。

今回はオリバペルドモをシガーケースに入るだけ(何とか6本入りました)持ってきました。
海風を受けながら水平線に浮かぶアポアイランドを背景に味わう葉巻は最高の時間を作り出してくれました。

完璧な午後

今日は大学の仕事を早めに切り上げ、夕方の4時には家に帰ってきました。
妻が帰宅するまではまだ少し時間があったのでオリヴァセリーVに火をつけました。

中庭の芝生の上でごろごろしている猫を見ながらゆっくりと葉巻を味わいました。
季節的には丁度春と夏の間、熱くのなく寒くのないこの時期は、外で葉巻を楽しむには最高の季節です。

それにしてもオリヴァセリーVという葉巻は本当に美味しい葉巻です。
ほのかな甘さと完璧ともいえるドローが、葉巻本来の持つ深い香りを最高の感覚で楽しませてくれます。

庭の椅子から宙を仰げは少し陰りのある雲と初夏を感じさせる深い蒼色の空。
南米の大地で育った最高のタバコの煙。
これらが微妙に混じりながらゆっくりと時間の中に解けていきます。

日々の忙しい仕事もいろんな思いも、この瞬間には手品のように流れ去り、自分だけに許された時間が訪れるのです。

芝刈りと葉巻

アメリカの家は日本の家に比べて数倍広く、下手すると十倍ぐらいの広さがあります。
田舎に行くほどその傾向は強く、私の住んでいるワシントン州東部もその例に漏れず、宅地販売がエーカー単位(4000平方メートル)の敷地だったりします。
中には庭で馬を数頭飼っていたりするのです。

自称都会派の私は、庭いじりなどは時間の無駄だと考え、できるだけ敷地の狭い土地を探して数年前に購入した現在の家は、それでも1300平方メートルの敷地面積があります。

庭の面積を削るため、一階部分の半分をガレージ兼スモーキングルームに変更し、そのガレージ部分(2台分)から大きなカーブを描きながら公道まで出れるように車道を作ったのですが、それでもまだかなりの面積が芝生で占められています。

週末は大抵ポートランドで過ごすので、芝を刈る暇も無く、今年までは近所の中学生に$20手渡して、一週間に一度庭の芝刈りを頼んでいたのですが、今年からは健康のために自分で芝刈りをすることにしたのです。

ホンダ製の芝刈り機を購入し早速芝刈りにかかりました。
ホンダ製の芝刈り機の性能は素晴らしく、勝手に自走してくれるので押す必要も無く、ただその芝刈り機の後ろを軽く手を当てながら歩くだけでいいのです。
これでは全く運動にはなりません。
でも葉巻を楽しむには格好のチャンスです。

先週末もOliva Oを軽くふかしながら芝刈りの時間を楽しみました。
ゴルフと葉巻は良くある取り合わせですが、芝刈りと葉巻もそれなりにいける取り合わせではないかと思います。

10Km走

最近では日本でもジョギングというか長距離走が人気で、皇居の周りのコースなどはとても込み合っているという話を聞きました。
別に日本でのブーム刺激されたわけではありませんが、私もこの1ヶ月で2回も10km走のレースに参加しました。

自分自身は別に走るのが好きなわけではありませんが、妻が参加するのでそれなら一緒にという感じで始めたわけです。

最初の10Km走は「Bridge to Brew」という名のイベントで、日本語に直訳すれば「橋から蒸留所」という感じです。
でも実際には出発点がビールの蒸留所で、橋を渡って対岸を走り、そしてまた別の橋を渡って出発地点に戻ってくるというコースでした。

参加費には地ビール2杯と軽い食事が含まれており、10km完走のあとは、ビールを飲みながらバンドの演奏を楽しむことができるように企画されていました。

5月1日に参加したレースは、「Cinco de mayoレース」というイベントでした。
Cinco de mayaというのはメキシコのお祭りで、昔メキシコがフランスと戦って勝ったことを記念して5月に祝うわけです。
長距離走とは全く関係ありません。
このレースもゴールにはビールとバンドが待ち受けており、走り終えた後はメキシコの音楽のリズムを楽しみながらビールを飲むわけです。

どちらもとても楽しい時間をすごせたのですが、一つだけ残念なのは、ここで葉巻に火をつけて美味しい煙を楽しみたいと考えているのはどうも私だけのようでした。

サウスキャロライナ

柔道関係の仕事で今日はサウスキャロライナにきています。

毎年恒例の全米柔道協会スプリングミーティングです。
昨年は確かサンディエゴだったと思います。

西海岸から東海岸まで移動すると、ほぼ丸々一日が飛行機と空港で消えてしまいます。
実際に移動している時間は6時間ぐらいなのですが、時差が3時間あるため、西海岸の都市を朝の11時ごろに出ても東海岸のホテルにチェックインするのは夜の10時頃になります。

この時点で体のほうはまだ西海岸時間ですので、丁度夜の7時、晩御飯の頃です。
ところが下手すると殆どのレストランやホテルのバーも平日の夜は10時を過ぎると閉まっており、何も食べれないということになります。

今回も全く同じで、初めての町で夜の11時すぎにビールと軽食を探して一人歩きとなりました。
運よくホテルからそう離れていないところにスポーツバーを見つけ、一息つくことができました。

アメリカの南西部はタバコ生産地でもあるため、喫煙者に対しては寛大で、このバーでもまだ室内喫煙OKでした。
残念ながら持参した葉巻はホテルのスーツケースの中。
こんな時こそシガコネで販売している葉巻ケースが手元にあればと思いました。

日本の桜

先週は日本へ里帰りをかねて出張でした。
成田から羽田経由で神戸空港に着いたのは、すでに九時を回っていました。

思えば私が始めてアメリカに渡った頃は、成田開港を控えて過激派と機動隊がにらみ合っている時期で、成田ではなく羽田からロサンゼルスに飛びたちました。

今年は帰省と桜の時期が偶然にもうまく重なり、神戸と東京で桜を楽しむことができました。
神戸では芦屋川沿いの桜を楽しみ、東京ではオフィス近くの目黒川沿いの桜並木を見て回りました。

路上禁煙が叫ばれる日本の道で、さすがにこの桜の時期に葉巻をふかしながら桜並木の下を闊歩するのも気が引け、葉巻なしの散歩となりました。

誰もいない桜の木の下で、静かに葉巻を楽しんでみたいものだと思うのは、多分私だけではないと思います。
アメリカの自宅に植えている6本の桜の木は、まだ小さく花見というより桜の観察といった感じです。

葉巻愛好家の分類

葉巻愛好家を分類するとしたら、色々なわけ方があると思うのですが、その一つとして季節に関係なく一つの銘柄だけをこの上なく愛用しておられる方々と、もう一つは季節によって葉巻を選んでおられる方々のグループに分けれる事もできるのではないかと思います。

葉巻の楽しみ方は個人の好みの問題なので、どうこう言うのもあまり意味が無い気もしますが、個人的には季節に合わせて葉巻を変える方が楽しみ方に深みが出るような気がします。

どの葉巻がどの季節に一番マッチしているというよりも、自分なりに色々な葉巻を試しながらその季節感を最も楽しめる一本を探していく、そんな感じです。

これは葉巻の銘柄だけでなくサイズにもいえると思うのです。

冬場暖炉の前で、ゆっくり過ぎて言った人生を考えながら葉巻に火をつけるのならば、やはり最低でもロブストサイズは欲しいところです。
でも、春先にドライブ先の展望台辺りで、新春の緑を眺める際はコロナサイズ当たりが良いのではないでしょうか。

葉巻愛好家の中には、どのようにして葉巻に火をつけるかまで大切にされる方もいらっしゃいます。
杉の葉巻専用マッチで丹念に火をつけるか、それとも最新のトーチライターでさりげなくでも確実に火をつけるか、点火の方法を変えるだけで葉巻の味わい方全体が変わってきます。

お久しぶりです。

ふと気が付けば日中の気温も上がり、通勤途中のフリーウェイから眺める丘もほんのりと緑を帯びてきました。
数週間前に車のタイヤも、スノータイヤから通常のタイヤに履き替えました。

今年の冬は雪が少なく、毎日120マイル(192キロ)フリーウェイで通勤する私にとっては楽な冬でしたが、このあたりで農業を営む多くの人々は夏場の水枯れをもう今のうちから心配しています。
雪景色より夏の肌を焼くような日差しとコバルトブルーの海を愛する私は、そんな水の心配もせず、ただひたすら一日一日とあがっていく平均気温を楽しみにしています。

なんといっても冬の間は、一階のガレージ兼スモーキングで猫と一緒に葉巻を楽しんでいましたが、春になればベランダで気軽に葉巻を吸うことができます。
やはり煙が空に消えていく感覚は気持ちを優雅にしてくれます。
さて、春先に美味しい葉巻といえばやはり少し軽めのカメルーンラッパー使用の葉巻あたりでしょうか。