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夏の花火

夏の夜といえばやはり花火でしょう。
アメリカでは個人で花火で遊ぶことは法律上禁じられています。
初めてアメリカに来たころは花火を打ち上げることが違法で、ピストルやショットガンを所有したり発砲することは合法であることが矛盾に感じられて仕方がありませんでした。

個人での花火遊びが法律で禁じられている理由は火事を恐れてのことです。
確かにカリフォルニアあたりの山火事はいったん始まると数週間燃え続け、日本の県ひとつ分ぐらいは燃えてしまいますので、アメリカ人が火事を避けたがる理由はわかります。
そんなアメリカでも7月4日だけに限り個人で花火遊びが許されています。
7月4日はアメリカの建国記念日なのです。

私は毎年建国記念日はポートランドの川岸から市の主催で打ち上げられる花火を見ることにしています。
去年は少し離れた車寄せの上に立ちは葉巻を燻らせながら花火を楽しみました。

今年はワシントン州で毎年行われる花火大会が予算削減のためなくなってしまったので、6万人以上の人がポートランドの花火大会に来るらしいとの情報がありました。
そこで葉巻を6万人の人々の中で吸うのはかなり問題があると考え、まずダウンタウンのオープンバーでビールを飲みながら葉巻を楽しみ、その後花火を見に行くことに予定を変更しました。

ところで花火は英語ではFire worksといいます。
言葉のニュアンスからしてもファイアーワークスより花火のほうが風情があって良いと考えるのは自分がやはり日本人だからでしょうか?

日本語と関西弁

私にとっての日本語それは関西弁です。

こうしてブログを書くときはいろいろ考えながら、ゆっくりゆっくり日本語入力で書いていますので、なんとなく標準語っぽく仕上がっていきますが、電話などで日本のシガコネの社員の皆さんと話すときなどは、始めは丁寧語から入り三分後には丁寧語の関西弁になり、だんだんフルの関西弁になります。

おまけに私はとても早口らしく(自分ではそう思わないのですが)、初めての人と話すと常に日本語をしゃべっているのか、英語をしゃべっているのかわからないといわれます。
シガコネの仕事を始めて日本語を話す機会も増え、こうしてブログも担当させていただき、日本語の書くほうも少しずつよくなっていくような気がします。

私の妻はアメリカ人で英語しか話せないのですが、日本語を話せるようになりたいと日本語の勉強をしています。
結構日本語の単語を覚えるのが早く、いつの間にか結構綺麗な発音でいろんな言葉を思い立ったかのように口にしています。

しかし標準語で日本語を覚えても僕の関西弁は理解できないでしょうから、彼女の覚える標準語を関西弁に正しています。
“ちがう”=“ちゃう”  “だめ”=“あかん”  ”おいしい“=”うまい“といった感じです。

ローズフェスティバル

先週末はポートランドのローズフェスティバルに行ってきました。
ポートランドは別名ローズシティーとも呼ばれており町のあちらこちらにバラの花が咲いています。

毎年6月の始めに咲き始めたバラで飾りつけたフロートが、ダウンタウンの真ん中を音楽隊とともに行進していく様子は丁度日本の神輿と夏祭りに似た感じです。

歩道一杯に人々が陣取って行進を見ているので当然葉巻は吸えません。
川沿いの公園には色々な店が出ており、ここはかなりのスペースがあるので人に迷惑をかけることなく葉巻に火をつけることができます。

少し離れたベンチから通り過ぎる人々を眺めていると、英語以外の言葉を喋りながら行きすぎる人の多いことにおどろがされます。
最近多く聞こえる言葉の一つはロシア語です。
一体どのようにしてロシア圏からアメリカに渡ってきたのだろうかと考えてしまいます。
いずれにしてもこれだけの違った人種が集まってローズフェスティバルを楽しめるということはいいことです。

日本に住んでいた頃は気にもしなかった桜ですが、海外に長く住むとなぜか桜と日本は切っても切れない関係にあることに気付きます。

ポートランド市の川岸にも桜並木があり、この時期は綺麗な桜を楽しむことができます。

先週末ポートランドのコンドからワシントンの自宅に戻ってくると、昨年庭に植えた桜にぽつぽつと花が付いていました。
自宅に植えた桜の木はまだ2メートルに満たない小さな木なので顔のレベルで花が見えます。

早速、花見と決め付けてモンテクリスト マドュロ ロブスト(まだ日本では販売していません)に火をつけました。
40分ほど5本ある桜の木を一本一本見回りながら葉巻を楽しみました。

桜と日本。桜と思い出。日本の思い出。
そんな感じでアメリカに初めて住み始めた頃のことを考えました。

あのころは確かに祖国をはなれて海外に住んでいると言う切ない感じがありました。

しかし近年では破格の航空運賃やインターネットのおかげで日本との連絡、往復も気軽にできるようになり、海外に住んでいてもあの独特の海外生活の孤独な感じはなくなりました。
おまけに近所のスーパーマーケットではパック入りの寿司を普通に買うことができるのです。
まあこれも時の流れなのでしょうが、少しさびしい感じがします。

そうしてふと思ったのですが、思い出の世界に浸る時には葉巻ほど完璧なパートナーはありません。

ミゲールのヨット

南米のニカラグアといえばオリバなどの有名な葉巻を生産している国です。

私の十年来の親友の一人ミゲールはニカラグア出身です。
彼とは大学院時代に知り合いITバブルの頃には一緒に会社を立ち上げたこともあります。
その会社はITバブルに乗ることなく数年でなくなりましたが、彼との友情はまだ続いています。

ニカラグア出身なら当然葉巻に通じていると考えたくなりますが、彼は葉巻はまったく吸いません。

そのミゲールが一年ほど前に中古のセールボートを購入しました。
30フィートの外洋船です。
ミゲールの予定はこのヨットを完全にレストアして世界一周に出かけることです。

彼曰く男は誰でも一度は大きな夢を持つ、でも人生の中でその夢を実際に実行できる男は数少ない。
彼の場合はヨットで世界を回ることが夢であり、現時点で妻も子供もない彼にとってその夢を達成するのは今しかないということです。

ミゲールの予定では今年の8月には出航することになっています。
果たして本当に予定通りにいくのかどうかはレストアの進み具合次第です。

私も週末に時間があれば彼のヨットのレストアに付き合います。
一日の作業が終わり葉巻に火をつけると煙の向こう側にミゲールと彼の船が何もない水平線を目指して進んでいく様子が浮かびます。

夢を追い続けることができる男というのはどこか寂しい感じがすると思うのは私だけでしょうか。

ラスベガスと葉巻

先週末は仕事でラスベガスでした。

個人的には賭け事に興味がないので、私のベガスでの楽しみは道行く人を眺めることです。

実にベガスにはありとあらゆる容姿の人々がこれまた実に面白い格好で集まってきます。
下手なショーより歩道でこれらの人々を眺めることはここでしか味わえない楽しみです。


なんでもありのこの街は歩きタバコも、歩きながらビールやマルガリータを飲むこともすべてありの世界です。
それにベガスほど葉巻が似合う都市もそうありません。
しかし歩道で歩きながら葉巻を嗜むことは、やはり歩行者の迷惑や安全を考えるとあまり勧められたものではありません。


シーザーズパレスの中には人気のある葉巻バーがあり、そこでシングルモルトとともに葉巻を楽しむこともできますが、この葉巻バー個人的には少し煙たすぎると思います。

そこで私のお気に入りベガスでの葉巻スポットについて書いてみます。


べラジオの向かいバリーホテル正面の歩道沿いの縁石です。
ホテル入り口の植木沿いに丁度いい縁石があり、ここに腰掛けて道行く人を眺められるうえ、べラジオの噴水ショーも真正面から見ることができます。

この場所はバリーホテルが歩道から奥まって建っているため、歩道にかなりの幅があり縁石に座って葉巻を吸っても人の迷惑にはなりません。

仕事が終わってゆっくり一人でこの縁石に座り道行く人々を眺めながらモンテクリストを燻らしていると人々の人生について考えます。

みんな夢を持ってこの世に生まれ、そして現実に揉まれる日常を忘れるためにこの街に来るのでしょう。


この町は確かに人々の欲望と夢とをコンクリートと張子の彫刻で実現してくれるのです。

この町では若い女性は肌をいつも以上に出すことでセレブになり、男性はフェラーリをレンタルしてベガス通りを走ることでミリオネアになることができるのです。

人の人生に夢と欲望があり、そこに現実とのギャップがある限り人は今日もベガスに来るのだろう、そう思いながら葉巻の灰を歩道に落としました。

オレゴン富士

先週末は三日間でやく700マイル運転しました。

仕事が終わってからワシントンの自宅からポートランドへ、次の日の朝ポートランドからMount Hoodを通過してオレゴンのスキーリゾート地Bendまで走り、一泊して自宅まで帰るという強行軍でした。

Mount Hoodではまだ雪がたくさん残っており30マイルほどアイスバーンの山道を時速60マイルから70マイルのスピードで少しテールを滑らせながら走りこむことができました。

このMount Hoodは形が日本の富士山に似ているということでオレゴンに住む日系人の間ではオレゴン富士と呼ばれています。
私自身は富士山そのものをじっくりと見たことがないので(写真ぐらいです)正確な比較はできませんが確かに火山としての形は似ています。

オレゴン富士の山道は結構楽しく走ることができましたが、アメリカの田舎道を走った経験のある方ならわかると思いますが、基本的にアメリカの道は真っ直ぐで長距離運転は単なる睡魔との闘いです。

アメ車といえばハンドリングが悪いという定説があるのもアメリカで販売するだけの車ならハンドリングより乗り心地優先で作られていたからでしょう。

今回のドライブでも700マイル中30マイルが山道で670マイルは直線でした。
おまけにいつものトラベルヒュミドールを携帯するのを忘れたためオレゴン富士を眺めながらのシガータイムもお預けになりました。

シガースモーキングルーム

現在、ワシントンの自宅に葉巻を吸うための部屋を増設しています。
正確に言うと現在住んでいる家の一階部分を車二台分の車庫と妻のエクセサイズルームにリフォームしているのです。
車庫部分に日本で言うところの四畳半ぐらいのスペースをとり、そこをシガースモーキングルームとして利用できるように設計しました。

室内で葉巻を吸う場合、やはり煙の問題が一番なので、このスモーキングルームの天井にはファンを二台取り付けて煙を直接外部に吸いだせるようにしてあります。

完成時にはこのスペースにソファーを置きガレージにある自分の車をながめながら葉巻をエンジョイできるようになる予定です。
さて、リフォームに関してですがアメリカではDIY(Do it yourself)も半端ではなく、基礎の大工工事から電気の配線、内壁、床板の設置、トイレと水道の配管、もちろんペンキ塗りまで、すべて自分でやってしまうのです。
私も今回のリフォームに関しては内壁以外はすべて家族総出でやりました。

昨年夏に始めたこのリフォームも後は床板を張ってペンキを塗れば完成です。
本当は今年の冬までに完成させたかったのですが、半年以上遅れてしまい、寒かった冬ももうすぐ終わります。
今年の冬は寒かった。でも寒さをこらえて葉巻を吸うのも今年限りだ、そう思いながら今夜もロッキーパテルに火をつけます。